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2021年3月11日

2021年度春学期授業について
~三田キャンパスで会いましょう~

 昨年からのコロナ禍はいろいろな課題をわたしたちの日常や社会生活に与えました。当たり前だったことができなくなり、その逆にそれまでは考えられなかったことがむしろ当たり前になりつつある現状を、みなさんも経験されていると思います。大学もその例外ではありませんでした。キャンパスの閉鎖に伴い入構が制限され、わたしたちも感染を避けるために在宅での授業などの業務を余儀なくされました。

 コロナ禍の前、三田キャンパスはそれほど広くない敷地ながら、毎日多くの学生を迎えていました。終業のチャイムを合図に、中庭は校舎間を行き交う学生で賑やかに溢れました。図書館に向かう者もいれば、そのままキャンパスを後にする者もいたり、友達同士の会話に花を咲かせたり、独り読書をするひとの姿があったり。また研究室に戻る途中に立ち止まって学生の質問に答える教員や、沢山の資料を携えて足早に次の授業に向かう教員の姿も交っていました。そして始業のチャイムとともにキャンパスは次のチャイムまでの暫しの静寂に包まれるのです。

 こうした大学の日常の"佇まい"が一変してから、わたしたちも前例のない事態に戸惑いながらも、一歩一歩キャンパスをみなさんに開放するべく考えをめぐらせてきました。先日の塾長からのメッセージにもあったように、当初オンライン方式のみの授業であったところに、昨年の秋学期から、比較的少人数の授業に限って対面授業を併用することにより、オンキャンパスでの授業を再開するよう試みてきました。ただ、それにより対面授業が可能となった授業は一部にとどまったので、みなさんの中には秋学期まだ一度もキャンパスに入ったことのないひともいるかもしれません。この4月からは三田キャンパス全体で半数以上の授業を対面方式で実施することに努め、みなさんの来校を待ちたいと思っています。

 しかし、依然として感染者が発生している状況に不安を抱くひともいることと思います。もちろん、対面授業の実施にあたっては、今年度に引き続いて来年度も十分な感染対策を行い、何らかの事情によりキャンパスに来ることができないかたへの配慮も継続する予定です。
 みなさんには、なによりもパソコンの画面越しでは得ることができない出会いと経験を通じ、仲間とともにかけがえのない時間を過ごしていただきたいと願っています。とくに4月から三田キャンパスに通うことになるみなさんにとっては、初めての環境に不安もあるかもしれませんが、あらたに研究会などに参加することで、これまで以上に教員や仲間と過ごす時間が増え、その存在をきっと身近に感じられることでしょう。感染は確かにいのちに拘わる重大事ですが、いのちの次に大切なものをキャンパスでは発見できると信じています。

 わたしたちも、塾生のみなさんが安心し、より充実した学びを得ることができるよう、さらなる工夫を重ねてまいります。
 4月にみなさんの姿を見られることを楽しみにしています。



文学部長          松浦 良充
経済学部長         池田 幸弘
法学部長・法学研究科委員長 岩谷 十郎
商学部長          岡本 大輔
文学研究科委員長      倉田 敬子
経済学研究科委員長     中妻 照雄
社会学研究科委員長     岡原 正幸
商学研究科委員長      中島 隆信
法務研究科委員長      北居  功